コードバンとは、緻密な繊維構造を持つ馬のお尻の部分から、左右一枚ずつしか取れない大変貴重な皮革で、とても美しい光沢と、耐衝撃性(傷のつきにくさ)の面において牛革の3〜5倍の強度を持つ革製品の最高級素材です。 コードバンの大きさは馬によって違い、全ての馬からレコードジャケットのかぶせの大きさのコードバンは取れません。カバン以外には、靴やベルト、革小物も高級品として位置付けされています。
コードバンを原皮から製品革に仕上げるタンナー(皮革製造業)は、日本の(有)新喜皮革とアメリカのホーウィン社で、世界でも二社しかないそうです。 原皮は毛が付いたまま腐敗防止のため塩漬けにされた状態で神戸港に入港します。
入荷された原皮は、コードバンとなるお尻の部分を裁ち、すぐに製造工程には入らず、約2ヶ月間、積み重ねて低温倉庫で寝かせます。
毛の付いた馬革(フロント部分) 普通、毛は薬品で抜くのですが、この革は、毛を残したまま、なめしの工程に入り、製品革に仕上げられました。触ると滑らかで、とても肌触りが良かったです。
馬革の中でも一番繊維が緻密で硬い、お尻の部分です。 1頭全体の1割も取れないため、たいへん希少な素材。植物タンニンなめしで、独特なツヤ感が特徴です。